VIDOM

コアなライカファンの方からは今更と言われてしまうかもしれませんが、ユニバーサールファインダーVIDOMを個人的に最近入手しまして、造りの良さと、ギミックの変態っぷり(良い意味で)に ニヤリとしています。
逆像ビドムとも呼ばれている通り、覗いて見える像は左右逆転しています。
このファインダーの特徴的なギミックは、接眼部分をつまんで90度反時計回りに捻ると、天地が逆転する代わりに左右は現実を反映しますが、そうする事により縦位置にカメラを構えた際に天地逆さまの像にならずに(左右は逆転ですが)使えるという、有難い仕掛けが組み込まれています。
90年前の設計ですが、パララックス補正機構も完成されていて、そのレバーや表示部分も造りが良く、見入ってしまいます。

なぜ今頃になってVIDOMを入手したかと申しますと、 すこぶるボロくて錆々のHektor 13.5cmがずっと店のショーケースに転がっていたのですが、光学系だけ清掃したら使えそうなので、これまたボロボロの I 型(モデルC)に装着してみたところ、まるでミロスラフ・ティシーのお手製の機材のような雰囲気を感じてしまって、これに合うファインダーを考えていたらVIDOMしか無いような気がしました、という経緯なのですが、 本当の事を言えば、VIDOM以前の通称「魚雷ファインダー」(日本では「鉄砲ビドム」)と呼ばれるアレが理想ですね。